甚大な被害をもたらした台風21号について

概要

8月28日に南鳥島近海で発生した台風第21号は、日本の南を北西に進み、9月3日には向きを北寄りに変え、4日12時頃に非常に強い勢力で徳島県南部に上陸した。 その後、4日14時頃には兵庫県神戸市に再び上陸し、速度を上げながら近畿地方を縦断し、日本海を北上、5日9時には間宮海峡で温帯低気圧に変わった。 台風の接近・通過に伴って、西日本から北日本にかけて非常に強い風が吹き、非常に激しい雨が降った。特に四国や近畿地方では、猛烈な風が吹き、猛烈な雨が降ったほか、顕著な高潮となったところがあった。
風については、高知県室戸市室戸岬では最大風速48.2メートル、最大瞬間風速55.3メートル、大阪府田尻町関空島(関西空港)では最大風速46.5メートル、 最大瞬間風速58.1メートルとなるなど四国地方や近畿地方では猛烈な風を観測し、観測史上第1位となったところがあった。また、四国や近畿地方では海は猛烈なしけとなった。
高潮については、最高潮位が大阪府大阪市では329センチメートル、兵庫県神戸市では233センチメートルなど、過去の最高潮位を超える値を観測したところがあった。
雨については、9月3日から9月5日までの総降水量が四国地方や近畿地方、東海地方で300ミリを超えたところや9月の月降水量平年値を超えたところがあった。
これら暴風や高潮の影響で、関西国際空港の滑走路の浸水をはじめとして、航空機や船舶の欠航、鉄道の運休等の交通障害、断水や停電、電話の不通等ライフラインへの被害が発生した。

(引用:気象庁ホームページ)